ライフデザインセミナー Vol.4 日本女子大学

令和2(2020)年11月4日(水)に今年度第9回目となるライフデザインセミナーを日本女子大学 生活・家庭管理論Ⅱ(担当教授:天野晴子 先生)の授業内にオンラインで実施しました。

今回のセミナーに参加されたのは、家政学部の学生(45名)です。
セミナーの冒頭で天野先生は「これまでの授業で地域福祉やワークライフバランスなど、現代の生活と社会における課題や基礎知識を学んできました。今回、実際に働きながら家庭を持つゲストの方々の経験談を聞くことで、多様なライフスタイルの可能性が示され、選択の幅が広がります。」と生活・家庭管理論を学ぶ学生がライフデザインを学ぶ意義について説明してくださいました。

セミナーには、実際に社会人として活躍されている2名の方をゲストとしてお迎えし、仕事や結婚、子育てなどの様々な経験をお聞きすることで、ライフプランを考えるきっかけとしていただきました。

Aさん(女性)
大学卒業後、ウェディングプランナーを1年経験。その後、人材会社に転職。主として大手企業の採用業務に関わる。3人の子育てに伴い、時短勤務・産休・育休、職場復帰、転職を経験。現在は、外資系企業の人事業務に従事。仕事の傍ら、コーチング資格取得の勉強や趣味の和太鼓にも挑戦中。

Bさん(男性)
大学卒業後、教員として勤務。学級担任と特別支援学級専門員を経験。その後、教育・研修事業を展開する会社へ転職。現在は、正社員として働きながら大学院に通学し、ワークショップやコミュニティデザインに関する研究を行っている。

ゲストトークでは、それぞれのゲストから結婚・子育て・仕事についてのお話を伺いました。

■理想のライフスタイル実現のために働き方を選択する

Aさんは、結婚後より出産前後のほうが自身の働き方を深く考えるようになったと話します。「結婚後も結婚前と変わらず自分を中心に置いて仕事と向き合い、がむしゃらに働いていました。しかし、出産前後はなかなか自分の都合だけで動けなくなるので、少しブレーキを踏むために正社員から契約社員に転換する働き方を選択しました。」と教えてくださいました。

Bさんも、Aさんと同様にお子様の誕生をきっかけに働き方を見直したと話します。お子様が生まれてまもなく、教員から教育・研修事業を展開する会社へ転職をしました。「自分も妻と一緒に家事や育児をしたいと思い、人事異動を願い出ましたが思い通りにはいきませんでした。さらに、勤務地が遠いところへの異動が決まり、理想と真逆の状況に置かれたことで今まで組織に自分の働き方を預けすぎてしまっていたと気づきました。そこで、働き方を見直し、理想の働き方ができそうと思った会社への転職を決意しました。」とお話してくださいました。
転職後、Bさんは、0歳のお子様を抱いてミーティングに出席したり、在宅ワークを頻繁に取り入れたりすることで、理想としていた家族との時間を過ごせていると教えてくださいました。

セミナー中の様子


■家庭、仕事、をすべて大切にする

Bさんは、現在、仕事と家庭を両立しながら、大学院に通われています。通い始めたきっかけは、前職で教員として教育現場に携わった際に、“人が集まり、新しいことを創造していく”ということを学問として突き詰めたくなったことだったと話してくださいました。
Aさんは30代で趣味の和太鼓をはじめました。趣味を生活に取り入れることについてAさんは、「仕事と家庭だけではなく趣味の時間も大事にすることで、生活にクリエイティブさが生まれ、人生にいい化学反応が起きていくと思っています。」と話してくださいました。
学生からは「家庭と仕事と趣味・やりたいことを両立させたライフスタイルが素敵だなと思いました。どれも諦めずにすべて大切にしていいのだと気づくことができました。」と感想が出ていました。



■母としての経験を仕事に活かす

Aさんは、合計4年間、産休・育休を取得しました。「お母さんとしてのキャリアは積めているけれど、仕事のキャリアは積めていないという焦りがありました。周りの人がどんどんキャリアを積んでいると思うと、いてもたってもいられない感情になりました。」と当時の心境を話してくださいました。
しかし、今になって、人生を俯瞰して見ると「あの時、ママとしてのキャリアを積んでいてよかったなと思います。20・30代の時に母として積んだ経験が、その先の仕事のキャリアにも活きています。例えば、子供と対話することは、人事の仕事の中で面接を通して就活生と向き合う姿勢に活かされています。」と当時の不安も振り返ると、いい経験だったと思えるということを教えてくださいました。
学生からは「『ママとしてのキャリアをつめてよかった』と仰っていたのが印象的でした。出産・子育ても一つのキャリアとして捉えていらっしゃって、自分にはない考え方だったので学びになりました。」と感想が出ていました。



■結婚とはパートナーと一緒に未来を創るということ

「ライフプランを立てる上で、意思決定の基準となるような大切な価値観は何ですか?」という質問に対してBさんは「1年後が分からなそうな選択をすること」だと話してくださいました。「例えば、結婚もそのひとつです。結婚とはパートナーと一緒に未来を創っていくという選択であり、未来が分からないものだからこそ、してみた選択。この選択を、結果として良いものにするために妻と一緒に未来を創っていく感覚です。」とおっしゃっていました。
また、パートナーとの円満の秘訣として「挨拶を欠かさないこと。ありがとう、よろしく、ごめんね、助かったよ、などの声かけを大事にしている。」と教えてくださいました。
セミナーに参加した学生からは「結婚とはパートナーと協力して未来を創っていくことだという考え方を知り、新たな気づきになりました。」「あえて先の予想できない選択をするという人生観が、自分の可能性を広げるという意味で素晴らしいなと思い、自分も取り入れてみたいと思いました。」という感想があがっていました。

令和2年度

令和元年度

ライフプランニングを体験してみる

ライフステージに応じた行政による支援施策