ライフデザインセミナー Vol.5 法政大学

令和元(2019)年10月24日(木)に、第五回目となるライフデザインセミナーを、法政大学 「長岡ゼミ」(担当教授:長岡健 先生)の授業内で実施しました。

今回のセミナーに参加されたのは、長岡ゼミのゼミ生や来年度履修を考えている学生(大学2~4年生約25名)です。長岡ゼミは、ワークショップや読書会、フィールドワークなどの実践活動を通して、新しい暮らし方や学び方、働き方を探っていく活動をしています。

今回セミナーは、ライフデザインに関するワークショップを通して、これからの生き方、暮らし方、働き方を考えるきっかけを作るという目的で実施されました。セミナーでは、ゲスト3名にご登壇いただき、仕事や結婚、子育てなど、様々な経験を聞きながら、多様な生き方の選択肢を知り、参加者自らがライフプランについて考える機会としていただきました。

Aさん(男性)
大学卒業後、現在の総合商社に入社。配偶者の育休が明けたタイミングで半年の育休を取得。

Bさん(女性)
大学卒業後、人材会社へ入社。その後、転職し、第一子、第二子を出産。現在時短勤務を利用している。

Cさん(女性)
大学卒業後、現在のPR代理店に入社。現場初となる産休・育休から復職しフルタイム勤務。

パネルディスカッションでは、3名のゲストの方に仕事・結婚・子育てなどについてお話を伺いました。

■子育てをしていく上で大切にしていること

学生から、「母親は家事、父親は仕事という価値観を自分の子供に与えないようにしたいです。そのために何かしていることはありますか」という質問が出ました。

Aさんは、「お母さんが仕事をしている姿や、お父さんが家事をしている姿を子供に見せるようにしている」とおっしゃっていました。どちらかが固定の役割を持つのではなく、平等に役割を持っているということを子供に伝えることを大切にしているそうです。

その流れでAさんは、「一人暮らしを10年くらいしていたため、家事のスキルが上がった」と家事には慣れも大切であることを学生にアドバイスをしてくださいました。



■子供が生まれた後の仕事に対する考え方の変化

「子供が生まれると、親としての責任が生まれ、子供が足かせになって仕事に熱中できなくなるのではないか」という疑問も学生から出ました。

Bさんは、「子供が生まれたことにより、さらに仕事においても自分の成長や進化を求めるようになった」と話されました。

また、Cさんは「子供が生まれたことで以前よりも働ける時間が少なくなったため、効率を考えるようになった。それもあり、以前よりも仕事でいい成果を出せるようになった」と話してくださいました。

お二人とも、子供がいることで、今の仕事に対してさらに前向きに考えることができるようになったそうです。



■育休を取る時の会社の雰囲気

最後に学生の皆さんへのメッセージをいただきました。

Aさんは、第一子が生まれた際に半年の育休を取得しました。「海外出張も多い仕事の中、どうやって育休を取れたのか」という学生からの質問に、「妻が子供を授かった時からいつ頃育休を取るかを上司に伝え、その後も継続的に取得意向を伝えました」と話してくれました。

Bさんは、「会社では、育休を取らないよう言われることはないものの、社内の全員が育休を取ることに理解を示しているかはわかりません。だからこそ、仕事で成果を出し、子育ても両立するという姿勢を見せることで、周囲の理解を得ていった」と話してくれました。

3人とも「現状の日本の会社では産休・育休を全員が前向きに捉えてくれるわけではないが、自分の仕事に対する向き合い方で会社の人に納得してもらうことが可能」とお話ししてくださいました。

参加した学生からは、「限られた選択肢の中からライフプランを選ぶのではなく、自分から新しい挑戦をすることが重要であり、そうすることで社会が変わっていくのだと思いました。いろいろなことに挑戦できる大人になりたいです」という感想が出ていました。

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